「へぇー…凄いなこれ。」
「僕もこの学園に来て初めて使いました、僕のいた村にこんなのは無かったから…。」
“じゃあ次はカミヤの番ですよ”と、いう所で校内の鐘が鳴る。
どうやらとんでもなく長居をしてしまったらしい。
「……!!ヤバい、急いで帰らないと」
「?」
事情を飲み込めないカミヤに蛍が焦った口調で話す。
「この学園…夜はちょっと危ないんです。
だから先生がいる時間に寮に戻らないと。」
急いで荷物を纏めるとそのまま保健室を出ようとする相手にカミヤは慌てながら呼び戻す。
「お、おい!?俺のプレート情報まだお前に渡してなー
「後で送ってください!!」
叫ぶようにそう告げると、蛍はそのまま走って出て行ってしまった。
「後で送れって…俺コレの使い方まだ知らないんだけど…。」
頭を書きながらも、蛍があれほど慌てた様子で帰ったというのに自分が長居する訳にはいかない。
大人しく荷物を纏めて帰ろうと扉に手をかけた時、その手元に黒い羽が刺さった。
「………あ;」

