「いや…やっぱ綺麗だなと…その羽。」
「な…?」
思いがけない言葉に一瞬時間が止まったかのように沈黙が流れる。
そして言葉の意味を理解したのかラックの顔がみるみる真っ赤に染まり
「は…バ、バッカじゃねえの!?
んな事言われても全然嬉しくねぇんだけど!!」
「いや、タダの感想だから…嬉しかったんか?」
「嬉しくない!!」
保健室ではお静かに…とりあえず治療してくれと両腕を差し出すとラックは思い出したかのように治療を始める…若干手が震えていたが。
消毒薬らしき液体をガーゼに染み込ませ、それを腫れあがった箇所につけると…
「Σ痛だー!?しみるしみるしみるってお前!!!」
「我慢しろ。」
その後軟膏のような塗り薬を全体に塗られ、上にガーゼを敷く。
後は包帯を巻けば治療は完了らしい。
片腕ずつグルグルと包帯を巻いているラックの表情はなんとなく暗い印象に映った。

