深く追求されて、よく考えればおかしい点がいくつかある事に気付く。

ネットワークの世界に幽霊?
まぁ、幽霊は電気機器に反応したり、乗り移ったりできるらしいからな…。
いや、それでもどこかおかしいではないか。
「…まさか、テクノ社がなんか隠してるなんて事、ないよな?」
「かもな。」
「んな、馬鹿馬鹿しい!そんな幽霊なんか…隠して何になるんだよ!?」
「さぁな、俺が知るか。
 それか…本当に幽霊は居る、とか。」

泉はパタンと雑誌を閉じて、元の場所に戻した。
「そうなれば面白いじゃないか。
 誰が見たんだ?
 そんな噂、何故爆発的に皆の耳に入らない?」


ドキリとした。
何かの核心を付くような、どこか欠けているが、それでいてはっきりとした答えがある。

テクノウィル社。
最近聞くようになったゲーム会社。
何か秘密があるとでも?

次の雑誌に手を取り、パラパラと中身を見る。
どのゲーム雑誌も今話題のクロファン特集を組んでいる。
「なんかの幻獣とか、ペットとか!」
「…さっきお前なんて言ったよ。
 まるで生きてるみたいなお姫様、とかなんとか…。」
「…だから、お姫様みたいな幻獣とか、ペット。」

お姫様みないなペットって…。
自分でも何ふざけてるんだってそう思うよ。