ACcess -縁-

決まるが早い、オレらはログアウトして玄関に向かった。
「おごり…だろ?」
「何でだよ。」
「言い出しっぺがおごるんだろ?」
「普通は年上が年下におごるんだろうが!」
「…あのね、俺達に年が下とか上はないでしょう?」
「じゃあ、先に産まれた方。」
「同じものが2つ出てきたんだ。
どっちがどっちか、分かるわけなかろう。」
「…それ、軽く医療ミスじゃね?」
「人間、生きてりゃミスをする。」
「…あ、そ。」

言い争うのも面倒臭い。
本当にお前は、ああ言えばこう言う。


色違いのサンダル、似たような短パン、同じシリーズのTシャツ。

そして同じ顔。

いつもある風景。

ジャンケンで負けた泉がこぐ自転車の後ろに乗り、少し寒い風を頬に感じる。

二人分の重量がかかっている自転車は、いつものスピードは出ない。
ゆっくり、それでいて不安定なバランスで動く。

そうだ、いつもの風景。

好きな風景。

ずっと一緒なオレらの風景。

リアルもネットも。
ずっと一緒。

血が繋がってるからとか、双子だから…と言えば楽なのかな?

そんなんじゃないんだ。
そんなんじゃ…。


お前はオレだ。
だから一緒なんだ。

あの時、ソルトはそう言った。

あれは泉だったのか?

そんなもの、今となっては知らない。