どうしてあんなことしちゃったんだろう。
もう小春ちゃんと今までどうりに戻ることはできないのかな?

だったらそれはアタシの所為だ。
アタシが今日あんな態度とったから…。
今日の朝、普通におはようって言えばよかったのに。
それが最初で最後のチャンスだったのに…アタシはバカだ。

「はぁ~」

ため息を大きく吐いて机に突っ伏すと上から声が降ってきた。

「どうしたの?水野さん」

顔を上げると野田くんが立っていた。
野田くんはニッコリ笑うとアタシの前の席に座った。

「なんか悩んでんの?」

「…うん、ちょっと」

でも、言えないよ。
小春ちゃんに告白されたなんて。
もし噂にでもなったら小春ちゃんが傷つくにきまってるもん。


「言えない感じ?」
「ちょっと、ね」

話しだそうとしないアタシの様子から感じたのか野田くんはそれ以上追及してくることはなかった。

野田くんは優しいな。

それから「話したくなったらいつでも聞くから」と言って自分の席に戻って行った。


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