「リキ………」 名前を呼べば、顔を覗き込むように少し距離を開けられた。 体が離れただけで冷たい空気に包まれる。 マツリはまじまじとリキを見上げ、くすりと微笑んだ。 「まっじふざけんな!!!」 にっこりとした笑顔とは別のどすのきいた声。 甘い声を予想していたであろう森崎リキはひどく動揺し、こちらを見ていたが気にせずマツリは口を開いた。