深雪と僕の暮らしが
始まって2ヶ月が
経とうとしている頃


深雪の様子の変化に
僕は気付いた


ため息を何度もついたり
夜空をいつまでも
見上げていたり
携帯電話が鳴ると
飛びついてみたり………


今までと何かが違う


その答えは
すぐに用意されていた


ある休日の午後───


深雪は朝早くから
慌ただしかった

部屋中の掃除をして
きちんとメイクをして
時間を気にしながら
僕の大好きなパンを
焼いている