「……」
 

 でも、ナナはポカンと口を開けたままで答えようとはしなかった。

 
 ――なんか、何かに取り付かれたみたいに動かないし。

 俺の格好が変なのかと思ったけど、別に普通の部屋着だし……

 むしろ上は水色のTシャツで下はグレーのスェットっていうらくちんスタイル。


「ナナ~?」

  
 目の前で手をササッと振ると、彼女はやっと目をパチパチとさせた。