CALL =フィヨルド=

「次はエルメスだな。武器は『アロンパンツァー』、ワイヤーで敵を縛るのが主体の、『縛属性』の『エネルギータイプ』。

パンツァーの縛る力は握力に比例し、ワイヤーの長さはパルス量に比例する。

トロイも縛れたぐらいだからな、かなりの束縛力だ。」


エルメスは自分のパンツァーを見てニタッとする。

カインに褒められたということは、カインに少しでも近づいたことになる。


「さて、じゃあここから本題だ。二人とも、そこに座って。」


急に真面目な表情になったカイン、ただならぬ雰囲気に、二人は黙ってカインの前に座る。


「二人が俺と闘うこと5年、はっきり言ってお前たちの実力はかなりのもんだ。そこで、エルメス、フィヨルド。

二人は明日から、『ラオウ』という国にある正規軍隊『CALL』に入隊してもらう。」


「「……こーる?」」


「そう。ここから西にずっと行くと、森を抜け、砂漠を越えると、『ラオウ』という国がある。」


川の下流を指さしながら、カインは続ける。