CALL =フィヨルド=

ワイヤーを伝い、黒い影の真上へと上がっていたフィヨルド。

剣を強く握りしめ、斬りかかる。






「悪くはない、だがまだ甘い…」


白銀の剣の光によって一瞬顔が見えたカイン。


脳天に打ち下ろすところで、5本の矢が同時に剣の腹に当たり、フィヨルドの手から弾き飛ばした。


体制を崩されたフィヨルドの脚を掴み、そのまま勢いよく地面へと放り投げた。


「うおぁっ!」


ギリギリで反転し、着地する。

すぐにカインを探したが、すでに時遅く、360度隙間なくグレイアローが埋めつくしていた。


「くっ…」




「エルメスもストライクパンツァーまではよかったんだがな。それで終わりじゃないぞ?」


「……はい…」



エルメスの周囲にも無数のグレイアローが展開されており、まさに、八方塞がりとなった。













「くっそぉ…またカイン先生の勝ちかよ~!」