CALL =フィヨルド=


「なぁ…フィヨルド?なんか…ヤバくない…?」


前に進めば進むほど暗さが増し、道の雑さがどんどん荒くなってきている。


「大丈夫だって…きっと、もうすぐ着くはず…」


だが実際は大きく川から外れていた。木が持つ特殊な磁力により、並行感覚が鈍らされていた。







「おかしいな…、もう着いてもいいのに…」

「なぁ…やっぱり戻ろうよ…」

「そ、そうだな…」

ようやく不安に駈られたフィヨルド、二人が反転して戻ろうとした時、小さな地響きを足に感じた。


ズシン、ズシンと…

着実に大きくなるその地響きと『足音』は、近づいてきていることを表している…


突如!フィヨルドたちのすぐそばの木を薙ぎ倒しながら、巨大なキメラ、『ブルートロイ』が現れた!






伝説の青年が新たに産んだ自然は、人間が全く手をつけなかったために、動物たちが独自の進化を遂げ、より強く、より生き残るため、『キメラ』と呼ばれる強力で凶悪なモンスターが産まれる


このブルートロイは、全身青みがかった3mはある巨大な人型キメラ、知能はないが、巨大なこん棒と溢れんばかりのパワーは危険視されている。




「ヴォ?ヴオォォォッ!!」