足手まとい。
この言葉にはかなりのショックを受けた。ついこの間出会ったばっかりで付き合いは長いとは言えない。しかしそれでも今まで力を合わせて戦い抜いて来たと思っていたのに詩織ちゃんは俺を必要としていない。
何も言えずただ立ち尽くす俺を見る闇雲の顔には驚きと哀れみの入れ混じった表情が浮かんでいた。俺と目が合った事でいつもの表情にすぐ戻ったけど、闇雲のあんな顔は始めてみた。一体何を思っていたんだろう?
沈んでいる俺に見向きもせず詩織ちゃんは行ってしまった。闇雲は彼女の姿が見えなくなってから軽くため息をついてから動き出す。すれ違い様に、
「お前、それでいいのか?」
と、言い放ち足を止めること無く行ってしまった。
「じゃあ…どうすりゃいいんだよ!?」
一人になった俺の目に写ったのは寂しそうに横になっている木刀だった。それを見て思う。
まるで俺みたいだ…。
俺は木刀を手に取りきつく握りしめた。
闇雲のバイクが走り出す音が聞こえる。
遠くにはクロちゃんが見える。
俺の手には木刀が握られている。
「このままじゃダメだ。」
と言うより答えは最初から決まっていた。
失いかけている大切なものを。想いを取り戻さなきゃいけない。
ゾクゾクと震える。
寒さのせいではなく怖さによるものでも無い。
俺は走り出した。
少し出遅れたけど今からでも十分巻き返せる。
俺がここにいる理由を取り戻しに行くんだ。
この言葉にはかなりのショックを受けた。ついこの間出会ったばっかりで付き合いは長いとは言えない。しかしそれでも今まで力を合わせて戦い抜いて来たと思っていたのに詩織ちゃんは俺を必要としていない。
何も言えずただ立ち尽くす俺を見る闇雲の顔には驚きと哀れみの入れ混じった表情が浮かんでいた。俺と目が合った事でいつもの表情にすぐ戻ったけど、闇雲のあんな顔は始めてみた。一体何を思っていたんだろう?
沈んでいる俺に見向きもせず詩織ちゃんは行ってしまった。闇雲は彼女の姿が見えなくなってから軽くため息をついてから動き出す。すれ違い様に、
「お前、それでいいのか?」
と、言い放ち足を止めること無く行ってしまった。
「じゃあ…どうすりゃいいんだよ!?」
一人になった俺の目に写ったのは寂しそうに横になっている木刀だった。それを見て思う。
まるで俺みたいだ…。
俺は木刀を手に取りきつく握りしめた。
闇雲のバイクが走り出す音が聞こえる。
遠くにはクロちゃんが見える。
俺の手には木刀が握られている。
「このままじゃダメだ。」
と言うより答えは最初から決まっていた。
失いかけている大切なものを。想いを取り戻さなきゃいけない。
ゾクゾクと震える。
寒さのせいではなく怖さによるものでも無い。
俺は走り出した。
少し出遅れたけど今からでも十分巻き返せる。
俺がここにいる理由を取り戻しに行くんだ。

