「良かった、無事だったんだね。早く逃げよう!」
そう言って俺は彼女の手を掴んだ。
と、彼女の体があまりにも冷たくて驚いた。
だけどとにかく俺は彼女の腕を掴んだまま、歩き出す。だけど彼女は足が地面に張り付いているみたいに動かない。
「どうしたんだよ?早くここから出なきゃ!」
「やめて。」
彼女は冷たく言いはなち手を振りほどいて、俺を突き飛ばした。
俺は思い切り尻餅をついた。
全く何が何だか分からない。俺は彼女を助けようとしただけ。だけど彼女は俺の事を突き放す。
そればかりか彼女は黒いモヤモヤが集まってできた木刀の先を俺に向けていた。
「滝本君…アンタも一緒になりなさい。そうすれば…楽になるわ…。」
詩織ちゃんの体から黒いモヤモヤが出て彼女の回りを漂い始めた。
「取り付かれたのか…?」
「何のこと?アタシは滝本君が嫌いなだけ。だからここでアンタを倒す!」
クロちゃんに取り付かれているとは言え、嫌いとか倒すとか言われるとかなり動揺する。
「し、詩織ちゃん!落ち着いて!」
って言ってもダメか。
「そうだ!俺たち一緒にクロちゃんと戦ったじゃんか!忘れたワケじゃ無いだろ!?力を合わせて戦ったじゃんか!クロちゃんを全部倒すんだろ?」
「気づいたのよ…。アタシがどれだけ頑張ったところで無理だって事に。」
「そんな事無いよ。詩織ちゃんなら出来るよ。」
「無駄よっ!クロちゃんをやっつけたってバカな人達がまたクロちゃんを生み出す!そのバカな奴等が居なくならない限りアタシはずっと戦わなくちゃいけないの!そんなのもう嫌っ!だからアタシはバカな人達を消すことに決めた…。そうすれば世界は平和になるでしょ?」
確かに。
確かにそれは詩織ちゃんの言う通りかも知れない。彼女の言うバカな人達が居なくならないとクロちゃんは永遠に生まれ続ける。そんな事は分かってる。
彼女の言ってる事は半分合ってて半分間違ってる。かといって彼女にとって皆にとって最良の解決策があるのかと言えば、分からない。
だけど、一つだけ分かるのは今の詩織ちゃんを止めなきゃいけないって事。
俺は手にしている木刀をぐっと握った。
そう言って俺は彼女の手を掴んだ。
と、彼女の体があまりにも冷たくて驚いた。
だけどとにかく俺は彼女の腕を掴んだまま、歩き出す。だけど彼女は足が地面に張り付いているみたいに動かない。
「どうしたんだよ?早くここから出なきゃ!」
「やめて。」
彼女は冷たく言いはなち手を振りほどいて、俺を突き飛ばした。
俺は思い切り尻餅をついた。
全く何が何だか分からない。俺は彼女を助けようとしただけ。だけど彼女は俺の事を突き放す。
そればかりか彼女は黒いモヤモヤが集まってできた木刀の先を俺に向けていた。
「滝本君…アンタも一緒になりなさい。そうすれば…楽になるわ…。」
詩織ちゃんの体から黒いモヤモヤが出て彼女の回りを漂い始めた。
「取り付かれたのか…?」
「何のこと?アタシは滝本君が嫌いなだけ。だからここでアンタを倒す!」
クロちゃんに取り付かれているとは言え、嫌いとか倒すとか言われるとかなり動揺する。
「し、詩織ちゃん!落ち着いて!」
って言ってもダメか。
「そうだ!俺たち一緒にクロちゃんと戦ったじゃんか!忘れたワケじゃ無いだろ!?力を合わせて戦ったじゃんか!クロちゃんを全部倒すんだろ?」
「気づいたのよ…。アタシがどれだけ頑張ったところで無理だって事に。」
「そんな事無いよ。詩織ちゃんなら出来るよ。」
「無駄よっ!クロちゃんをやっつけたってバカな人達がまたクロちゃんを生み出す!そのバカな奴等が居なくならない限りアタシはずっと戦わなくちゃいけないの!そんなのもう嫌っ!だからアタシはバカな人達を消すことに決めた…。そうすれば世界は平和になるでしょ?」
確かに。
確かにそれは詩織ちゃんの言う通りかも知れない。彼女の言うバカな人達が居なくならないとクロちゃんは永遠に生まれ続ける。そんな事は分かってる。
彼女の言ってる事は半分合ってて半分間違ってる。かといって彼女にとって皆にとって最良の解決策があるのかと言えば、分からない。
だけど、一つだけ分かるのは今の詩織ちゃんを止めなきゃいけないって事。
俺は手にしている木刀をぐっと握った。

