二人は駅前から少し離れたところにある小さな喫茶店に入って行った。長年この街に住んでいる僕でさえこの喫茶店は知らない。おそらく隠れ家的な穴場と言うところだろう。
僕は中に入ろうか散々迷った末に外から窓ガラス越しに二人の様子を伺うことにした。
ここでバレたら面白く無いと判断したからだ。
偶然を装って、というのも考えたけどかなり無理があるだろうし。
女の子は窓ガラスを背にして座ったため、期待していた女の子の顔は見えなかった。代わりに見えるのは場所を変えても落ち着きを取り戻せずにいる滝本のテンパり顔。
おそらくどんな会話をしたら良いのか分から無いってところだろう。
しばらく様子を伺っていると、滝本の緊張も少しづつだがほぐれたようで時折笑顔を見せたりと実に楽しそうだ。
「あーぁ外は暑いってのによぉ。なーんかバカらしくなったわ。」
少し大きめの一人言。
僕は結局写真をとらずに喫茶店を後にした。
胸の奥底から湧き出てくるこの感じ。
怒りとか恨みじゃ無くて
寂しさにも似たこの感じ。
何故か苛々するし
何故か叫びたいし
何故か悲しいし
何故かため息がでるし
急におかしくなったみたいだ。
僕は中に入ろうか散々迷った末に外から窓ガラス越しに二人の様子を伺うことにした。
ここでバレたら面白く無いと判断したからだ。
偶然を装って、というのも考えたけどかなり無理があるだろうし。
女の子は窓ガラスを背にして座ったため、期待していた女の子の顔は見えなかった。代わりに見えるのは場所を変えても落ち着きを取り戻せずにいる滝本のテンパり顔。
おそらくどんな会話をしたら良いのか分から無いってところだろう。
しばらく様子を伺っていると、滝本の緊張も少しづつだがほぐれたようで時折笑顔を見せたりと実に楽しそうだ。
「あーぁ外は暑いってのによぉ。なーんかバカらしくなったわ。」
少し大きめの一人言。
僕は結局写真をとらずに喫茶店を後にした。
胸の奥底から湧き出てくるこの感じ。
怒りとか恨みじゃ無くて
寂しさにも似たこの感じ。
何故か苛々するし
何故か叫びたいし
何故か悲しいし
何故かため息がでるし
急におかしくなったみたいだ。

