ガタン…ゴトン…


「はぁ…」



只今、電車の車両内。
さっきから京ちゃんは柚衣って人とばっかり喋ってるし。



しかもその京ちゃん達が一部分しか見えないと言う距離。



あたしの隣には香水臭いゲラのギャルが3人、そしてそのギャル達の足をいやらしい目で見ているオッサン。



あたしはこんなオッサンにも相手にしてもらえない……



「あ、亜姫。俺達、この駅で降りるから。じゃな」


「ばいばい亜姫ちゃん」


「え…ちょ、京ちゃん!?」



行っ…ちゃった…



「きょーちゃんの馬鹿ぁぁぁぁあ!!」



突然の大声に周りの人からの痛い視線を浴びた。
でもそんなのよりも京ちゃんがさっさと行ってしまった事がショックだった