「先輩。」 「は...ぃ。」 驚くほど声が小さい私。 「えみり先輩。」 息が少し耳を掠める。 「っ...はぃ。」 「...えみり。」 ...ぇ...。 「えみり。」 とびきり優しい声で、 私の世界一好きな声で 私の名を呼ぶ 世界一好きな、彼。 初めて呼び捨てされた... 私の名前..こんなに 綺麗な音だっけ。 「えみり.. えみり、えみり...。」 私は黙って何回も私の名を呼ぶ那都君の声を聞いていた。 そして囁かれた 甘い一言。