レンとお父さんが出かけたあと、女3人きりになった。

うちはいつも誰か居るから、なんか話しにくいことも多いんだよね。

そんなときは、いつも自分の部屋にこもっちゃったりするんだけど、母さんとべべさんなら、なんかこっちの気持ちもわかってくれるから、居心地が良かった。



「さっきはゴメンネ、モモちゃん。」

べべさんにそう言われたけど、内緒にしてるビトが悪いんじゃんて、気にしてないよって答えた。


「モモは、ビト君がアイドル事務所に入ってくれて、うれしくないの?
レンには入ればいいのにって、薦めてたじゃない?」



だって、レンと付き合うわけじゃないもん。
兄弟がアイドルだと、自慢できるし

それに、レンはほんとに向いてるって思ってたから



そんなことを言ったら、二人に笑われた。



「じゃあビトとは付き合いたいの?」

べべさんにはっきり言われて、まだわかんないって答えた。






「母さん達は、アイドルと結婚して、大変な思いたくさんしてきたんでしょ?
私はだから、もっと普通の人と普通の恋がしたいな。」


ぼんやりとそれだけ言ったら、そういうことかってなんか納得されてしまった。



「でもね、誰に恋したっておなじだよ。大変なときは大変だし、幸せなときはめちゃくちゃ幸せだから。」

お母さんがそう言うと、お茶のおかわりを持ってきてくれる。