「ちょっ…」


ちょっと待った!!と言い切る前に唇は塞がれた。


もちろん、手ではなく魁迩の唇で………。


「んンッ…」


しかも舌までいれられて…初めてなのにディープキスをされた。


抵抗をしようとしても力が入らずされるがまま状態になった。


そして…胸の膨らみに手を這わされた瞬間、叩こうとしたがその手はアッサリと掴まれネクタイで縛られてしまった。


怖くなって涙目で「やめて」と懇願しても返ってきた言葉は…


「そんな表情は余計にオレを欲情させるだけ」


と耳元で艶っぽく囁く。


その声に完全に捕らわれたあたしは…魁迩のすることをただ必死に受け入れていた………。


痛み…は少しあったがそれより、身体の芯から沸き上がる何かによって緩和されていた。


むしろ、痛みが快楽に変わっていた…と言ってもいいくらい。


そんな甘い情事に好きな人。




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そこからあたし達の今の状況に至る訳だ。


今でもアナタを想っている。


身体を重ねる毎(ごと)に気持ちが強まっていっているのは…あたしだけの秘密。