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まだ身体を重ねる関係になっていなかった時のこと。


中3にあがったばかりのあたしはいつものようにベランダから魁迩の部屋へと行った。


カーテンが閉めてあるにもかかわらず、ノックもなしに窓を開けて部屋の中へと入ったのだ。


すると着替え中なのか上半身裸、下半身は下着のみ…という格好だった魁迩。


あたしは言葉を発することもできずただ呆然と魁迩を見つめていた。


「梨羽!? ちょっ…出ていけ!!」


そう言われるまで意識がとんでいたのだ。


慌てて出て行き、ベランダに座り込んだ。


「入れよ…」


部屋から聞こえた魁迩の声。


気まずいながらも部屋へと足を踏み入れた。


「梨羽なー…。 せめて入るときはノックぐらいしろよな」


呆れたように言われ、シュン…と身を縮めるあたし。


「てか…オレの裸を見た代償は大きいぜ?」


その言葉にパッと顔を上げた。


代償は…大きい………?


その言葉が頭の中でグルグルと回る。


冷や汗が流れているような感覚がする。


そして今までの魁迩とは雰囲気が全くもって違う。