「ひゃぁっ」


次の瞬間には首筋を舐められて右手であたしの両手を纏めて自由な左手であたしの胸を触っていた。


「ちょっ…魁迩!!」


やめて!!と続けようとしたがその言葉は喉の奥に消えた。


なぜなら1番感じる部位に指を這わされたから。


「やぁ………ん」


抗議の代わりに出てくる声は甘い鳴き声。


まだ夜になりきっていない時間のうちにするのは初めての時以来のことだ。


いつもとは違う容赦ない攻めにあたしは喘(あえ)ぐことしかできなかった。




終わった後、いつもならすぐにどこかに行くのに今日はベッドに寝転がっていた。


顔を覗いてみると何か自分を追い詰めているような…後悔してるようなそんな感じ。


「魁迩?」


呼びかけても返事はなかった。


この時の魁迩の様子をあたしは簡単に考えていた。


自分のしたことに後悔していた魁迩に気づくことができなかったんだ…。




嫉妬であたしを欲望のままに抱いた魁迩。


今気づくことができていたのなら絢を傷つけずにすんでいたのに━━━…。