「うぅ…寒い…」


今日はこの冬一番の寒さだって。


「りさッ!!!いい加減に起きなさい!」


バサっ


「ちょっ…やめてよォ。寒いじゃん。あともう少しだけ、ね??」



「ダメ!!!そんな事してると、初日に遅刻しちゃうじゃない!!」


「わかった!!起きるから、布団返してよォ。」


はぁ、しょうがないわね、って呟いて、リビングに向かって降りて行った。



「そんなに怒らなくても、ちゃんとわかってるから。」



わたしは藍田りさ。
高校1年生。

昨日、引っ越してきたの。


それで、今日は転校初日ってわけ。

眠い体を起こして、綺麗にアイロンがかけてある、真新しい制服に袖を通して、お母さんが待つリビングに向かった。