「おとーーーー!
起きろよ。」

近所迷惑を考えろ‥
そう思えるぐらいの声で起こしに来てるのは、佐々岡瞬也。
顔は童顔で、性格がバカな信頼できる幼なじみ。

「俺が起こしにきてんだ。感謝、感激だぜ?」
佐々岡瞬也は、私、神崎乙葉の布団を一気にはがしとった。

「なにすんのよ…。」
小さな声だけど、少しドスのきいた声でつぶやく‥。

「ん? おとぉ〜♪」

聞いてない…。
瞬也は、寝起きの私に抱きついてきた。

「……なんで抱きついてくるわけ?」

瞬也はいつも起こしにきては、私に抱きついてきた。

「んぅ〜?
寝起きのおとがかわいいから♪」

こんなかわいい笑顔でいわれたら、どんな女の子でも、きゅんとしてしまう。

「はぁ…。いい?瞬也。 私達は異性なんだよ? 分かってる?」

「分かってるし。でも俺達幼なじみだし?
別にいいじゃん。」

幼なじみ…。
なぜか、私のこころに
冷たい雨がふったようなきがした…。