「ふっふっふ~♪」
「さゆ、やばいよ」
にやけ顔のあたしに
呆れ気味の美佳。

最近、ずっとあたしは沙衣ちゃんのことばかり。

言葉とかかっこいいし、
しっかりものだし、
優しいし、
きゅんてするっ!

「ねえ、ぼーっとしてないで、
 部室入ってよ!」
「あ、ごめんごめん!」

るんるん気分で部室に入る。
「おはようございまーっす★!」
「おはよう!」
「おはよ」
部長や先輩があいさつを返す。

今のあたしは何でもHAPPY!!

「おはようございます!」
あっ来た!!

「沙衣ちゃあーんっ」
「あ、先輩!」
「先輩、うちらもいますよ?」
と、弥生ちゃんと、波琉ちゃん。

沙衣ちゃんかっこいいなあー!
きゅんきゅんきゅーんっ

「あたし、トイレ行ってくるね。」
美佳に言って、部室を出た。

そこにあいつが立っていた。

由紀・・・。

「おう、久しぶり!」
「う、うん。」
沈黙。

どきどきどき。。。
「なあ」「ねえ」
声が重なった。

「そっちからいいなよ。」
「いや、お前こそ」
「じゃあ、1個聞いてもいい?」
「ん?」
喉が詰まる。
でも、聞かなくちゃ。

「亜子と別れたって聞いたんだけど、」
「ああ、」
一瞬冷たい空気が走った。

「理由は・・・?」
由紀は悲しい顔をした。

「ごめん、嫌なこと聞いて・・・。」
「いや、俺が悪いんだ、俺が。」
「え、どういうこと?」
「好きなやつができた。今は、そいつしか見えてない。」
思わず言葉を失った。