『夏美!』



聞き慣れた声。



思わず顔がにやける。



振り返ると、そこにはアタシの期待通りの顔があった。




幼なじみの隆志だ。




『学校まで一緒に行こうぜ。』



『うん!でも…』


『ああ。裕美なら部活の朝練で先に行ってるって。』




ホッ。



『そうなんだ。』



裕美というのは、隆志の彼女、立花裕美。