根が真面目な性格故に、追い詰められれば、試験もしっかりこなしてしまった。
前期試験は、半分も埋めなかった解答用紙は、終了のチャイムがなる頃にはびっしりと数字が書き込まれていた。
自分でも情けない。
結局、行動を起こす勇気もないのだから。


結果、後期試験は残念ながら合格だった。


4月から、意味を見つけられない高校生活が幕を開けてしまう。
合格の喜びに沸く、掲示板の前で、一人泣きそうになった。
傍から見たら、きっと僕は高校に落ちた学生に見えているのだろう。
まぁ、気分的には同じくらいに憂鬱だった。


いっそ今の生活を真っ白にして、180度違う自分になれたらいいのに。
きっと誰しも一度は考えたことがあるだろう事を、僕はそのとき、世界中の誰よりも真剣に悩んでいたんだ。