教授との融点

「好きだよ。もう止まんねーよ。生物の講義があるたび、声かけてんのにスルーされるし。名前覚えてくんないし。なのに今、オレの腕ん中にいるんだぜ?なぁ、先輩、くれよ、気持ち」


「中村くん、わかったから…。わかったから離して。ちゃんと明日話すから…。今日は…もう帰して…」


「逃げない?」


「うん、きっと明日」


「わかった。じゃあ」


そう言って、中村くんはもう一度あたしにキスして離してくれた。