教授との融点

「元彼から?」


モトカレ。


そっか…。


もう元彼なんだ…。


「いいんです。返事もしないし、もう会いたくないですから」


「ふーん。ホラ、できたぞオムライス」


テーブルに並べられた2人分の食器。


2人分はあたしと圭吾じゃなく、教授と…。


「食べれば?」


「ハイ…。いただきます…」


なんだか、まだ涙混じりの味がした。


けど、男の人が作ったとは思えない繊細な味に気付けば完食。


昨日の飲み会でも食べなかったし、朝ごはんも昼も抜きだったんだっけ。