教授との融点

「残さず流せよ、その痛み」


「…っ…っ…」


そう。


もう残しちゃいけない。


早く忘れなきゃならない痛み。


じゃなきゃ、あたしは崩れたまま立ち直れない。


好きも。


愛してるも。


もう何も感じたくない。


誰も想いたくない。


ひとしきり泣くと、気持ちが軽くなった。


教授の前で流した涙が温かい事に気付いた。