教授との融点

「…っ…っ…」


「泣けよ。昨日みたくケイゴって名前呼んで」


「…っ…っ…。圭吾なんて…もう圭吾なんていらないです…っ…!」


「心からそう思えよ。いらないって」


「…っ…っ…。いらない…いらない…っ…!」


まだ腫れぼったい目から落ちる涙に涙腺が痛む。


あたし、昨日相当泣いたんだ…。


痛む涙腺、痛む胸。


初瀬尾教授はそんなあたしを隣に置いて、またタバコに火をつけた。