教授との融点

「ったく。普段しっかりしてる青山があんな状態になるなんてな」


「…スイマセンでした」


「謝られてもな。オレのこの筋肉痛は治らないし」


「です、ね…」


「どうしたものか、な」


そう言って初瀬尾教授はタバコに火をつけた。


タバコ一本分の沈黙。


「あの…。あたしにできる事なら何なりと…」


「ホント?」


「ハイ」


「じゃあ、遠慮なく」


そう言って教授はソファーから立ち上がり、何かを探してあたしの後ろに立った。


一一一ジョキ


「?」


一一一ジョキ


不意に頭が軽くなる。