教授との融点

一一一コン、コン


「失礼します…」


「あれ?青山、帰ったんじゃなかったのか?」


「えっと…ヒナが気になって…」


「そ。入れば?」


「ハイ、お仕事中すいません…」


部屋の隅に置かれた発泡の箱の中からヒナをそっと手のひらに乗せた。


ピーピーとうるさい程に鳴く。


ねり餌を水に溶いて少しずつくちばしへ運んだ。