歩き出したあたしの周りを囲むのは、いつもの通い慣れた風景。 大学へ向かった。 ヒナが見たかった。 捨てられたヒナ。 捨てられたあたし。 あのヒナの小さなぬくもりを確かめられれば、自分の体温も戻る気がした。