教授との融点

「うん。食べられるんならまず一安心かな。やってみる?」


「ハイ」


あたしもねり餌をやってみると、ヒナは少しずつ餌を食べてくれた。


「フフッ…。かわいいですね?」


「確か、えっと…この辺に本があったはずなんだけど…」


教授は本棚からあれこれ手に取って渡してくれた本。


“野鳥の生態”


「捨てられたヒナに役立つかどうかわからないけど貸すよ」


「ありがとうございます。あの…お願いが1つ…」


「何?」


「このコ、この部屋で面倒見てもいいですか?アパート、ペット入れられなくて。鳴き声出すし…」


「あぁ、かまわないよ」