……もしも……あれを書いたのが……修ちゃんだったら?
彼なら可能だった。
私の隙を見て手帳に書き込む事はいつでも出来た筈。
それなら……お母さん達を殺したのは修ちゃん?
……でもどうして?
……彼がお母さん達を殺す理由なんて無い筈。
……ううん、違う。
……修ちゃんはそんな事したりしない。
……でもどうして?
……それならどうして私は逃げているの?
……大好きな『彼』から。
瞬く間に矛盾した様々な考えが頭を巡る。
……どうして?どうして!?
いつの間にか涙が零れ落ち、それは雨の雫と共に流れていく。
その次の瞬間……強い力で腕を掴まれた。



