「……俺はいつでも瑞穂の傍にいる。だから……だから……」

霧島はそう声を詰まらせると、ギュッと強く彼女を抱き締めた。

「ずっと……ずっと……待ってる」

彼はそう言って彼女を抱き締めたまま肩を震わせる。

「……うん。修ちゃん」

そう言って彼女はそっと彼を抱き締めると……優しく笑った。

その笑みは十八歳の少女が浮かべるとは思えないほど穏やかで、とても静かな微笑みに見えた。