『お前が殺したんだ』 目の前の少年がそう言って真っ直ぐに私を指差した。 黒い喪服に身を包んだ中学生ぐらいの少年。 ……私は彼を知っている。 『お前が俺の親父を殺したんだ』 少年の憎悪の籠められた瞳が、私を捉えて離さない。 「……私じゃない」 震える声でそう答えると、少年は小さく首を横に振ってまた指を差した。 その少年の指差す方へ視線を向けると、そこには赤い夕焼けが広がっていた。