「君……お父さんを殺したよね」
俺の包み隠さないストレートな問いに、彼女は眼を見開き、それから……ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「やっぱり……見られてたんだ」
そう言って少女はクスクスと笑うと、小さく首を傾げて見せた。
「……それで、おじさんはどうするつもりなの?」
幼い子供とは思えない冷めた目で少女は俺を見る。
「警察に言った所で信じてもらえそうにもないし、俺の方が頭がおかしいって思われちまうだろ」
そう言ってニヤリと笑って見せると、少女が少し困った様に笑った。
「どこまで調べたの?」
少女のその問いにそっと視線を外し、口を開く。
「……『レン』のビデオまで」
俺のその答えに少女は悲しそうに笑って、小さく頷いて返した。
「……そう」
少女はそれだけ言うと、静かに俯いたまま黙ってしまった。