「いやぁあああああ!!」 急に堪え切れない程の恐怖に襲われ、その忌まわしい凶器から逃げる様に廊下に飛び出した。 そのまま玄関に走り鍵を開け、外に飛び出す。 ……さっきの男などどうでもよかった。 今はこの異常な空間から何としても逃げなくてはならない。 玄関を飛び出し、靴下のまま生暖かいアスファルトの地面を走る。 「……どうして……誰が……」 自分かどこに向かっているかも分らないまま、薄暗い道を走り続けた。