「会社の部下の子と、
ホテル街を歩いてるのを見たって人がいたの」
「本人にちゃんと確認した?」
ユマは首を縦に振って、
でもね…と小さな声で続けた。
「否定も、肯定もしてくれなかったの」
ユマは、小泉くんを信じていない訳ではない。
でも、ソファーに横になって
ユマに背を向けながら適当にはぐらかされ
浮気が嘘か本当かよりも、
その態度に腹が立った。
試しに、小泉くんがお風呂に入っている時に
こっそり携帯電話を見てしまったらしい。
いつものユマなら考えられない行動だけど
妊娠九ヶ月という大事な時期で
精神も不安定だったんだと思う。

