「私さー、 小泉くんのことが好きなんだよね」 「えぇー!!? あの、小泉くん?」 「うん、あの小泉くん」 「あんた…男の趣味上がったねぇ 前はダメ男とか、虫みたいな奴とか 変な奴ばっかり引っ掛かってたもんねぇ」 「小泉くんなら安心だね!」 「ほんとほんと、ほっとしたぁ」 ケラケラ笑い声をたてて アキとレイは紙パックの紅茶を飲みながら まるで主婦がやる世間話の延長線みたいに 片手を振ったりして盛り上がる。