「それは…どういう?」
“人を愛する心”
とは、僕には全く無縁で関わることはないと思っていた。
僕は知った。誰かを愛するこの心を。
夢の中で君に会えたから、僕は人を愛する心を知ることができた。
まぁ…りうは人ではない、が。
けれど───────
《ごめんなさい弘、私は人間ではありません。あなが思っている…そうですね、“妖精”というところ…かな。》
「何が…言いたい?」
先程私は奈里は私で私は奈里だと言いましたよね?
そうりうが言った。
いや、奈里が言った。
いや、“奈里羽”が言ったの方が正確だろう。
“奈里羽(なりう)”
その意味が、あなたにわかっていただけるだろうか?


