「さて…と」
翔はあたしを階段のところにおろすと、自分もあたしの横に座る。
「あいつが言ってたこと、ホントっぽい」
「うん…」
やっぱ、あたしをココまで連れてきたのはそのこと話すためだよね…
「でも、気にするな。絶対俺が守るから」
憂鬱な気持ちになって、下を向いてしまった顔を上げると、いつになく真剣な翔の目とあった。
ホントにあたしのこと守ろうとしてくれてる。
「うん。ありがとう」
うれしくなって、あたしは『ありがとう』しかいえない気がしてそれから何回もいった気がする。
「お前、感謝しすぎだろ」
翔はそんなあたしを笑う。
「だって…感謝してるんだよ??」
翔の笑顔を見ると、なんだかあたしも楽しい気持ちになってきた。
「でも、これからだぞ??お前もさ、つらいこととかあったら言えよ。周りで変わったこととかあったりとかさ」
「うん」
「よし!!言わなかったら怒るからな」
「大丈夫だよ!!無理しないし」
やっぱ翔って心配性だなぁ~。
ふいに、目の前が真っ暗になった。
