あたしの姿を見て、もう限界だと思ったのか、翔が男に向かっていう。
「うん。わかったよ。俺は彼氏いる女の子には興味ないからね」
男はあっさりとうなづく。
って…あれ??
「ちょっと!!アンタさっきあたしに彼氏いるかって聞いたのにあたしがいるって言おうとしたら、無視したじゃん!!なんで…!?」
「だって、聞いているって言われたら終わりだけど、彼氏いるの知らなかったら興味でるじゃん?だから無視した」
んだよそれ!?なんか頭にくる!!
いきなり怒りという気持ちが湧き上がってきてあたしはすっかり一人で立てるまで回復してしまった。
そして、男のところまで行く。翔がさえぎるのを無視して。
「ってー!!」
殴った。殴ってやったぞー!!!
もう心の中は仕返しみたくできたことでパラダイスだ。
まだイラつくことはあるけれど…
「ちょっと、葵空ちゃん!!彼氏君のより痛いじゃん!!」
そりゃーそうさ!!翔のは弱気だもん。でもあたしは本気で殴ったんだもん!!
「もう懲りたらこんなことするなよ!!」
あたしも翔の口調がうつったみたいに、命令口調になる。
「わーかったよ!!んじゃーね」
