―ちゅっ



唇に何かが触れる。


「…これで気づいた?」


気づくって…え?

「今の…キス?」



そういうと彼は笑った。

「そうだけど?」



涙が溢れてきた。


「うわっ、冴?」

「嬉しいのぉ~」



彼はまた笑った。

そして、アタシを強く抱きしめた。

「徹哉…?」



「冴、かわいすぎなんだけど」