宿泊オリエンテーションの後から、ハナの様子がおかしい。
意識的にオレに会うまいと避けているような気がする。
まさかな。
宿泊オリエンテーションのとき、レンと何かあったのか?
確か、レンは広い村で迷ったらしいハナを探して、助けてやったと言っていた気がする。
アイツなら、その時抱き締めたりキスなり、やりかねない。
さすがに、学校行事の最中に抱くことはないだろうが。
ただ、どこで理性を飛ばすか分からない。
年頃の男なんてそんなもんだ。
ましてや、ハナは無自覚だ。
自分の一挙一動が年頃の男を惑わすということに。
でも……レンのことだ。
何かあったなら……正直に言ってくるはず。
ハナ……
本当に、お前が好きすぎて。
小さい頃からずっと見てきているからこそ。
お前のその態度が……わかんねぇよ。
オレはハナの態度が急変したことについてしばらく考えててボーっとしていた。
だから、気付かなかった。
オレの前に、ハナじゃない女の子がいることに。
「ミツくん」と声をかけられたのもつかの間、その子のほうから唇を重ねてきた。
突然だったから拒否するなんて出来なかった。
だから、その様子を、ハナが見ていたことに気付いたときにはもう遅かった。
すごい勢いで走り去っていくハナを追いかけることもできなくて。
追いかけようとしたら、レンに止められた。
「好きなんだろ?ハナのこと。
追いかける前に……やることがあるはずじゃないか?
お前らしくもない。
ボーっとしてないで、それが済んでから来い。」
肩に手を置いて低い声でそう告げたレンは、黒髪を揺らしながら、ハナを追いかけて行った。
そういえばこの子、オリエンテーションの前にオレに告白してきた子だなあ。
「ごめんね。
オレ……ハナのことが好きなんだ。
君の気持ちには応えられない。」
そう言うと、彼女は明るい笑顔を見せた。
「良かった。
ミツくんから直接、気持ち聞けて。
ハナちゃんのところ、行くんでしょ?
……行ってらっしゃい。
応援してるから。」
そう言って、辛いだろうに笑顔を見せて、オレの前から去っていった。
オレはその後ひたすら、ハナを捜すべく、校内を走り回った。
「……大丈夫じゃないだろ。
まだ、泣いてるじゃん。
もっとオレに甘えなよ。
どうせオレは……ずっとハナの"幼なじみ"だからさ。」
保健室を通ったとき、レンの声が聞こえた。
3cmくらい開いていたドアから、見てしまったんだ。
ハナとレンが……抱き合っている姿を。
格好よく2人の間に乱入してやることも出来ない情けない自分に、嫌気がさしてくる。
見ていられなくて、保健室から立ち去ろうとしたとき、ふいに声がかかる。
「ハナを巡って勝負でもしてるの?」
声の主は、オレたちの中学のときの同級生である由紀ちゃんと同じ小学校だったという、愛実ちゃんだった。
「よく分かったね。
さすが。
オレたちのこと、由紀ちゃんにでも聞いたの?高校生活の学校行事のときにお互い、ハナに告るの。」
「そう……。
やっぱりね。
あ。そうそう。
そういえばさっきのレンくんの台詞、引っかかるのよね。
ハナとの関係はあくまでも"幼なじみ"だと割り切っているような気がする。
まあ、私の考えすぎかもしれないけど。
気になるようなら、バレンタインじゃなくて10月の学校行事の日にすればいいんじゃない?
宿泊行事だし。」
さすがは、由紀ちゃんの友達だ。
「さあ、行ってらっしゃい。
頑張れ!」
その言葉と同時に、オレの肩をポンと押してくる愛実ちゃん。
オレは半ばヤケになりながら、わざと大きな音を立てて保健室のドアを開けた。
「ハナ……」
「ミツ!」
パッと、レンとハナが身体を離す。
レンの奴、ハナの頭まで撫でてやがる。
ちょっとムカつく。
「ごめんな?ハナ。
ハナの目の前で……あんなことして。
突然のことで拒否しきれなかったんだ。
でも、ちゃんと告白は断ったよ。」
オレがそう言うなり、ハナはオレに眩しいくらいの笑顔で抱きついてきた。
嬉しいのは分かったから、抱きつかないでほしかった。
理性保たねえ。
意識的にオレに会うまいと避けているような気がする。
まさかな。
宿泊オリエンテーションのとき、レンと何かあったのか?
確か、レンは広い村で迷ったらしいハナを探して、助けてやったと言っていた気がする。
アイツなら、その時抱き締めたりキスなり、やりかねない。
さすがに、学校行事の最中に抱くことはないだろうが。
ただ、どこで理性を飛ばすか分からない。
年頃の男なんてそんなもんだ。
ましてや、ハナは無自覚だ。
自分の一挙一動が年頃の男を惑わすということに。
でも……レンのことだ。
何かあったなら……正直に言ってくるはず。
ハナ……
本当に、お前が好きすぎて。
小さい頃からずっと見てきているからこそ。
お前のその態度が……わかんねぇよ。
オレはハナの態度が急変したことについてしばらく考えててボーっとしていた。
だから、気付かなかった。
オレの前に、ハナじゃない女の子がいることに。
「ミツくん」と声をかけられたのもつかの間、その子のほうから唇を重ねてきた。
突然だったから拒否するなんて出来なかった。
だから、その様子を、ハナが見ていたことに気付いたときにはもう遅かった。
すごい勢いで走り去っていくハナを追いかけることもできなくて。
追いかけようとしたら、レンに止められた。
「好きなんだろ?ハナのこと。
追いかける前に……やることがあるはずじゃないか?
お前らしくもない。
ボーっとしてないで、それが済んでから来い。」
肩に手を置いて低い声でそう告げたレンは、黒髪を揺らしながら、ハナを追いかけて行った。
そういえばこの子、オリエンテーションの前にオレに告白してきた子だなあ。
「ごめんね。
オレ……ハナのことが好きなんだ。
君の気持ちには応えられない。」
そう言うと、彼女は明るい笑顔を見せた。
「良かった。
ミツくんから直接、気持ち聞けて。
ハナちゃんのところ、行くんでしょ?
……行ってらっしゃい。
応援してるから。」
そう言って、辛いだろうに笑顔を見せて、オレの前から去っていった。
オレはその後ひたすら、ハナを捜すべく、校内を走り回った。
「……大丈夫じゃないだろ。
まだ、泣いてるじゃん。
もっとオレに甘えなよ。
どうせオレは……ずっとハナの"幼なじみ"だからさ。」
保健室を通ったとき、レンの声が聞こえた。
3cmくらい開いていたドアから、見てしまったんだ。
ハナとレンが……抱き合っている姿を。
格好よく2人の間に乱入してやることも出来ない情けない自分に、嫌気がさしてくる。
見ていられなくて、保健室から立ち去ろうとしたとき、ふいに声がかかる。
「ハナを巡って勝負でもしてるの?」
声の主は、オレたちの中学のときの同級生である由紀ちゃんと同じ小学校だったという、愛実ちゃんだった。
「よく分かったね。
さすが。
オレたちのこと、由紀ちゃんにでも聞いたの?高校生活の学校行事のときにお互い、ハナに告るの。」
「そう……。
やっぱりね。
あ。そうそう。
そういえばさっきのレンくんの台詞、引っかかるのよね。
ハナとの関係はあくまでも"幼なじみ"だと割り切っているような気がする。
まあ、私の考えすぎかもしれないけど。
気になるようなら、バレンタインじゃなくて10月の学校行事の日にすればいいんじゃない?
宿泊行事だし。」
さすがは、由紀ちゃんの友達だ。
「さあ、行ってらっしゃい。
頑張れ!」
その言葉と同時に、オレの肩をポンと押してくる愛実ちゃん。
オレは半ばヤケになりながら、わざと大きな音を立てて保健室のドアを開けた。
「ハナ……」
「ミツ!」
パッと、レンとハナが身体を離す。
レンの奴、ハナの頭まで撫でてやがる。
ちょっとムカつく。
「ごめんな?ハナ。
ハナの目の前で……あんなことして。
突然のことで拒否しきれなかったんだ。
でも、ちゃんと告白は断ったよ。」
オレがそう言うなり、ハナはオレに眩しいくらいの笑顔で抱きついてきた。
嬉しいのは分かったから、抱きつかないでほしかった。
理性保たねえ。



