2.5次会は、晴れて名実ともに夫婦となった蓮太郎と冥夫婦が所有する別荘で行うようだ。
すごい別荘だ。
木目調の壁や床、天井が心を落ち着かせてくれる。
大量の革靴やパンプスが収納されている。
これ、皆、今この邸宅に来ている人の分なのだろう。
それでもシューズの収納場所は余っている。
どんだけ広いんだよ、この家。
らせん階段に目が回りそうになりながら、武田さんについて皆が待つリビングダイニングに向かった。
武田さんの話によると、ここには3階があり、3回はテラスになっているという。
そこで2.5次会でもよかったが、もう夜も更けてきている。
時間的に、騒音問題に発展しかねないため、今回は断念したそうだ。
テラス、ちょっと見てみたかったな。
有海と将輝も、周囲をキョロキョロと見回しながら、武田さんの後ろを歩いている。
迷わないように、オレたちの後ろには宝月夫妻がいる。
「オレたちの別荘、フランスのパリやアメリカのニューヨークとグアムにあるぜ。
あと、都会のここと、メインの宝月邸。」
「ニューヨークの別荘には、世話になったよ。
お世話になりました、って、蓮太郎の祖父母によろしくな。」
「ああ、もちろん。」
「……奈斗もか。
オレも、さっき遠藤さんと由理さんに言われてな。
更生期間は終了だとよ。
まぁ、それでもアクターズスクールには最低でもあと1年通うようなんだが。」
「そのこと、由紀ちゃん、お前の大事なマドンナには話したのか?」
「……この2.5次会のどこかのタイミングで話そうと思って、まだ言ってない。」
そんな会話をしていると、武田さんがこちらです、と言って扉を開けてくれた。
一斉に、騒いでいた皆の注目がオレたちに集まる。
「あ、今日の主役だ!
待ってたよ、レン!」
蓮太郎に駆け寄って来たのは蒲田だ。
ブライズメイドのリーダーとして、今日まで学業と両立しながら奔走していた女だ。
今では、女友達の1人になっている。
過去には、コイツの魔力の高さを疎ましく思ってイジメたこともあった。
オレを慕っていた男をけしかけて無理矢理襲わせたこともある。
我ながら最低なことをした。
……それでも。
この女はオレを赦してくれたし、それは、先ほど婚約者になった有海もそうだ。
「あ、奈斗くんも、司会お疲れ様!
良かったよ!
んで?
有海を晴れて婚約者にした気分はどう?」
なんで知ってるんだ、と思ったら、そういえばあの模様は式場の外のモニターに流されていたのだった。
「とても晴れやかないい気分だ。
いいな、婚約者がいるって。
これで、音大で有海が変な輩に絡まれることもなくなるし、安心だ。」
「んも、奈斗ったら。」
照れたように笑う有海の肩を抱いて、皆に見せつけるようにしながら、宴の輪に参加した。
途中、トイレに立った由紀ちゃんを、将輝が追いかけて行った。
きっと、あのことを言うんだろう。
2.5次会は仕込みを麻紀ちゃんと真が手伝ったという料理を囲みながら、2時間ほど続いた。
着替えを持っていない人は武田さんに送ってもらい、着替えを持っている人は泊まることにした。
オレと有海は当然のごとく泊まった。
泊まったのはオレたちと黒沢夫妻、宝月夫妻、将輝と由紀ちゃんくらいだ。
他のカップルたちは全員それぞれの家に帰ったようだ。
とはいっても、蒲田と優作は家が隣であり、なおかつ婚約者なので、どちらかの家でイチャついているのだろうが。
夕食の後、シャワーを浴びて、浴槽に浸かるのも2人だ。
その方が時短になる。
他の黒沢夫婦と由紀たちは、夕食前に入浴を済ませたという。
宝月夫妻は、朝にシャワーを浴びるから良いという。
2人でゆっくり、今後のことでも話し合うのだろう。
何せ、黒沢夫妻に続いてご懐妊したわけだ。
本人たちも、かねてからデキ婚でも良いと言っていた。
それでも、多少なりとも戸惑いはあるだろう。
なんだかんだ言いつつ、しばらく離れていたので身体の触れ合いも久しぶりだ。
ましてや、一緒に入浴など、いつかのニューヨークでの高級スイートルーム宿泊以来になる。
「あっ……ダメだよ、奈斗……」
「有海こそ、ダメだよ。
そんないい声出して、オレに何されたいの?」
今は、ピアノ演奏で疲れたであろう、有海の身体を洗ってやっているところだ。
背中を指でそっと撫でるだけで、ここが浴室であることが残念なくらいの、甘美な声をあげる彼女。
有海の身体に付く泡を流してやると、冷えるから先にお湯に浸かっていろ、と言った。
それなのに有海は、オレの手からナイロンタオルを奪って、背中などの俺から見えない部分を洗ってくれる。
ふいに俺に前を向かせて、唇を重ねながら、オレの脚の間にある膨らみをそっと撫でるように洗ってくれた。
「ここも綺麗にしておかないとね?
この後、楽しみにしてる。」
「……ったく、覚悟しろよ?
何なら、後はオレが自分で洗うから、先に入っていいよ。
あがったら仮眠とっとけ?
寝かせる気、ないから。」
小さくもう、と呟きながら、先にお湯に浸かる有海。
そんな姿も可愛すぎる。
身体を洗い終えたオレは軽くシャワーで泡を流した。
「あと10分くらいしたらあがるね?
短いけど、ちょっとだけ一緒に入りたい。」
可愛いことを言う婚約者だ。
澄んだ色のお湯に浸かると、後ろから彼女を抱きしめる。
「有海。
どうする?
更生もスクールも終わったから、日本に戻ることもできる。
というか、戻らなきゃなんだけど。
日本に戻ったら、一緒に住もう。
オレは一緒がいいな。
毎日有海のピアノ聴いて、休みの日は有海の白い肌見たい。」
「私も一緒がいい。
奈斗の顔見て起きて、おはようとか行ってきます、ただいまのキスしたい。」
有海の頭を撫でて、軽く唇を重ねた。
これ以上すると、位置が危ういため、万が一のことが起きる危険があったので彼女を浴槽から上がらせた。
あぶねぇ……
まだ、黒沢夫妻や宝月夫妻のようにさせるわけにはいかない。
彼女はまだ学生で、オレも金を稼いでいるわけではないからだ。
先にあがって部屋にいる、と言う有海の言葉に頷くと、浴槽内で足を伸ばした。
すごい別荘だ。
木目調の壁や床、天井が心を落ち着かせてくれる。
大量の革靴やパンプスが収納されている。
これ、皆、今この邸宅に来ている人の分なのだろう。
それでもシューズの収納場所は余っている。
どんだけ広いんだよ、この家。
らせん階段に目が回りそうになりながら、武田さんについて皆が待つリビングダイニングに向かった。
武田さんの話によると、ここには3階があり、3回はテラスになっているという。
そこで2.5次会でもよかったが、もう夜も更けてきている。
時間的に、騒音問題に発展しかねないため、今回は断念したそうだ。
テラス、ちょっと見てみたかったな。
有海と将輝も、周囲をキョロキョロと見回しながら、武田さんの後ろを歩いている。
迷わないように、オレたちの後ろには宝月夫妻がいる。
「オレたちの別荘、フランスのパリやアメリカのニューヨークとグアムにあるぜ。
あと、都会のここと、メインの宝月邸。」
「ニューヨークの別荘には、世話になったよ。
お世話になりました、って、蓮太郎の祖父母によろしくな。」
「ああ、もちろん。」
「……奈斗もか。
オレも、さっき遠藤さんと由理さんに言われてな。
更生期間は終了だとよ。
まぁ、それでもアクターズスクールには最低でもあと1年通うようなんだが。」
「そのこと、由紀ちゃん、お前の大事なマドンナには話したのか?」
「……この2.5次会のどこかのタイミングで話そうと思って、まだ言ってない。」
そんな会話をしていると、武田さんがこちらです、と言って扉を開けてくれた。
一斉に、騒いでいた皆の注目がオレたちに集まる。
「あ、今日の主役だ!
待ってたよ、レン!」
蓮太郎に駆け寄って来たのは蒲田だ。
ブライズメイドのリーダーとして、今日まで学業と両立しながら奔走していた女だ。
今では、女友達の1人になっている。
過去には、コイツの魔力の高さを疎ましく思ってイジメたこともあった。
オレを慕っていた男をけしかけて無理矢理襲わせたこともある。
我ながら最低なことをした。
……それでも。
この女はオレを赦してくれたし、それは、先ほど婚約者になった有海もそうだ。
「あ、奈斗くんも、司会お疲れ様!
良かったよ!
んで?
有海を晴れて婚約者にした気分はどう?」
なんで知ってるんだ、と思ったら、そういえばあの模様は式場の外のモニターに流されていたのだった。
「とても晴れやかないい気分だ。
いいな、婚約者がいるって。
これで、音大で有海が変な輩に絡まれることもなくなるし、安心だ。」
「んも、奈斗ったら。」
照れたように笑う有海の肩を抱いて、皆に見せつけるようにしながら、宴の輪に参加した。
途中、トイレに立った由紀ちゃんを、将輝が追いかけて行った。
きっと、あのことを言うんだろう。
2.5次会は仕込みを麻紀ちゃんと真が手伝ったという料理を囲みながら、2時間ほど続いた。
着替えを持っていない人は武田さんに送ってもらい、着替えを持っている人は泊まることにした。
オレと有海は当然のごとく泊まった。
泊まったのはオレたちと黒沢夫妻、宝月夫妻、将輝と由紀ちゃんくらいだ。
他のカップルたちは全員それぞれの家に帰ったようだ。
とはいっても、蒲田と優作は家が隣であり、なおかつ婚約者なので、どちらかの家でイチャついているのだろうが。
夕食の後、シャワーを浴びて、浴槽に浸かるのも2人だ。
その方が時短になる。
他の黒沢夫婦と由紀たちは、夕食前に入浴を済ませたという。
宝月夫妻は、朝にシャワーを浴びるから良いという。
2人でゆっくり、今後のことでも話し合うのだろう。
何せ、黒沢夫妻に続いてご懐妊したわけだ。
本人たちも、かねてからデキ婚でも良いと言っていた。
それでも、多少なりとも戸惑いはあるだろう。
なんだかんだ言いつつ、しばらく離れていたので身体の触れ合いも久しぶりだ。
ましてや、一緒に入浴など、いつかのニューヨークでの高級スイートルーム宿泊以来になる。
「あっ……ダメだよ、奈斗……」
「有海こそ、ダメだよ。
そんないい声出して、オレに何されたいの?」
今は、ピアノ演奏で疲れたであろう、有海の身体を洗ってやっているところだ。
背中を指でそっと撫でるだけで、ここが浴室であることが残念なくらいの、甘美な声をあげる彼女。
有海の身体に付く泡を流してやると、冷えるから先にお湯に浸かっていろ、と言った。
それなのに有海は、オレの手からナイロンタオルを奪って、背中などの俺から見えない部分を洗ってくれる。
ふいに俺に前を向かせて、唇を重ねながら、オレの脚の間にある膨らみをそっと撫でるように洗ってくれた。
「ここも綺麗にしておかないとね?
この後、楽しみにしてる。」
「……ったく、覚悟しろよ?
何なら、後はオレが自分で洗うから、先に入っていいよ。
あがったら仮眠とっとけ?
寝かせる気、ないから。」
小さくもう、と呟きながら、先にお湯に浸かる有海。
そんな姿も可愛すぎる。
身体を洗い終えたオレは軽くシャワーで泡を流した。
「あと10分くらいしたらあがるね?
短いけど、ちょっとだけ一緒に入りたい。」
可愛いことを言う婚約者だ。
澄んだ色のお湯に浸かると、後ろから彼女を抱きしめる。
「有海。
どうする?
更生もスクールも終わったから、日本に戻ることもできる。
というか、戻らなきゃなんだけど。
日本に戻ったら、一緒に住もう。
オレは一緒がいいな。
毎日有海のピアノ聴いて、休みの日は有海の白い肌見たい。」
「私も一緒がいい。
奈斗の顔見て起きて、おはようとか行ってきます、ただいまのキスしたい。」
有海の頭を撫でて、軽く唇を重ねた。
これ以上すると、位置が危ういため、万が一のことが起きる危険があったので彼女を浴槽から上がらせた。
あぶねぇ……
まだ、黒沢夫妻や宝月夫妻のようにさせるわけにはいかない。
彼女はまだ学生で、オレも金を稼いでいるわけではないからだ。
先にあがって部屋にいる、と言う有海の言葉に頷くと、浴槽内で足を伸ばした。



