〈友佳side〉
蓮太郎くんと、冥ちゃんの結婚式は終わった。
ウエディングドレス姿はとても綺麗で、眩しいくらいの輝きを放っていた。
私も、妊娠前に着たかったなぁ。
妊娠、で思い出す。
冥ちゃん、私と同じ立場になったっぽい。
それは何となく勘付いていた。
化粧品の匂いで気分が悪くなったこと、今までより食欲旺盛になったこと。
妊娠の兆候の一つだ。
一成から聞いたこと。
蓮太郎くんは、排卵日の1週間前にはほとんど毎日、夜のお楽しみをしていたようなのだ。
その夜のお楽しみの刺激で排卵日が予定より早まることもある。
予定は未定、というが、まさにその通り。
排卵日が早まるということは、つまりその分、予定日も早まることになる。
予定日の1週間前に来ているはずの生理が来ていない、というなら可能性は高くなる。
彼女にそれとなく聞いたが、本来は挙式の2日前だったらしい。
……ビンゴ。
つまり、今検査薬を使えば陽性反応は出る……はずだ。
念のため、沖縄旅行の際、ハナちゃんが買ってきてくれたのは2本入りだった。
その1本を持ってきている。
何となく、歓談したり食事を食べたり、で自由な雰囲気になった頃を見計らう。
有海ちゃんのピアノ、胎教になりそうだな、などと考えながら、1度会場を出て、ホテルの部屋に荷物を取りに行った。
再び会場に戻ったところに、見覚えのある女性に声を掛けられた。
南 亜子さん。
元ウエディングプランナーの女性だ。
蓮太郎くんと冥ちゃんの挙式でも、リーダーシップを発揮していたのを覚えている。
「良かったでしょ、結婚式。
もう、胎嚢が見えたんだったわね。
諦めるのはまだ早いわ。
せっかく、こんな場にいるんだもの。
ドレス、着てみる?」
そう声を掛けられて、頷いたか頷かないかのあと、視界が真っ暗になった。
手は繋がれていて、どこかに向かっているのは分かる。
着ていたターコイズブルーのドレスは脱がされて、補正下着をつけられ、何だか違和感を感じた。
「苦しくなったら言ってね?」
苦しくはない。大丈夫だ。
しばらくされるがままになり、目隠しを取る、と言われて視界が開けた。
「私……じゃないみたい……」
幾重にも重なるチュール。
ウエストから裾まで広がるリボン。
女子の贅沢を詰め込んだようなドレスだ。
「時間がないわ。
ヘアメイクしていくわよ。
気分悪くなったら遠慮なく言ってね?」
ヘアメイクをしてもらう。
アップにしてもらった後の整髪料の香りで気分が悪くなりそうになったがセーフだ。
吐き気を催すほどではない。
ピンマイクで誰かに何かを伝えているヘアメイクの女性。
何が何だか分からないままに、部屋から出る。
部屋から出ると、タキシード姿の一成がいた。
「俺も、何が何だか分かんない。
でも、今の友佳、誰にも見せたくないくらい綺麗だった。
きっと、この子も見てくれてるだろうよ。」
そっと、私のお腹に手を当てて、ついてきて、と言う亜子さんの後ろを歩く。
割れんばかりの拍手と、有海ちゃんが弾く結婚行進曲が響く中、ドアが開いて円形テーブルに座った皆が、私たちを見ている。
一成が先に入って、私は、私の父に腕を組まれて歩いて、一成の前で止まる。
あれ、これ、もしかしなくても、結婚式?
っていうか、いつの間にお父さんいたの?
私のお母さんも、綺麗なワンピースを着て、涙ぐんで立っている。
やっぱりこれ、結婚式だよね?
蓮太郎くんと、冥ちゃんの結婚式は終わった。
ウエディングドレス姿はとても綺麗で、眩しいくらいの輝きを放っていた。
私も、妊娠前に着たかったなぁ。
妊娠、で思い出す。
冥ちゃん、私と同じ立場になったっぽい。
それは何となく勘付いていた。
化粧品の匂いで気分が悪くなったこと、今までより食欲旺盛になったこと。
妊娠の兆候の一つだ。
一成から聞いたこと。
蓮太郎くんは、排卵日の1週間前にはほとんど毎日、夜のお楽しみをしていたようなのだ。
その夜のお楽しみの刺激で排卵日が予定より早まることもある。
予定は未定、というが、まさにその通り。
排卵日が早まるということは、つまりその分、予定日も早まることになる。
予定日の1週間前に来ているはずの生理が来ていない、というなら可能性は高くなる。
彼女にそれとなく聞いたが、本来は挙式の2日前だったらしい。
……ビンゴ。
つまり、今検査薬を使えば陽性反応は出る……はずだ。
念のため、沖縄旅行の際、ハナちゃんが買ってきてくれたのは2本入りだった。
その1本を持ってきている。
何となく、歓談したり食事を食べたり、で自由な雰囲気になった頃を見計らう。
有海ちゃんのピアノ、胎教になりそうだな、などと考えながら、1度会場を出て、ホテルの部屋に荷物を取りに行った。
再び会場に戻ったところに、見覚えのある女性に声を掛けられた。
南 亜子さん。
元ウエディングプランナーの女性だ。
蓮太郎くんと冥ちゃんの挙式でも、リーダーシップを発揮していたのを覚えている。
「良かったでしょ、結婚式。
もう、胎嚢が見えたんだったわね。
諦めるのはまだ早いわ。
せっかく、こんな場にいるんだもの。
ドレス、着てみる?」
そう声を掛けられて、頷いたか頷かないかのあと、視界が真っ暗になった。
手は繋がれていて、どこかに向かっているのは分かる。
着ていたターコイズブルーのドレスは脱がされて、補正下着をつけられ、何だか違和感を感じた。
「苦しくなったら言ってね?」
苦しくはない。大丈夫だ。
しばらくされるがままになり、目隠しを取る、と言われて視界が開けた。
「私……じゃないみたい……」
幾重にも重なるチュール。
ウエストから裾まで広がるリボン。
女子の贅沢を詰め込んだようなドレスだ。
「時間がないわ。
ヘアメイクしていくわよ。
気分悪くなったら遠慮なく言ってね?」
ヘアメイクをしてもらう。
アップにしてもらった後の整髪料の香りで気分が悪くなりそうになったがセーフだ。
吐き気を催すほどではない。
ピンマイクで誰かに何かを伝えているヘアメイクの女性。
何が何だか分からないままに、部屋から出る。
部屋から出ると、タキシード姿の一成がいた。
「俺も、何が何だか分かんない。
でも、今の友佳、誰にも見せたくないくらい綺麗だった。
きっと、この子も見てくれてるだろうよ。」
そっと、私のお腹に手を当てて、ついてきて、と言う亜子さんの後ろを歩く。
割れんばかりの拍手と、有海ちゃんが弾く結婚行進曲が響く中、ドアが開いて円形テーブルに座った皆が、私たちを見ている。
一成が先に入って、私は、私の父に腕を組まれて歩いて、一成の前で止まる。
あれ、これ、もしかしなくても、結婚式?
っていうか、いつの間にお父さんいたの?
私のお母さんも、綺麗なワンピースを着て、涙ぐんで立っている。
やっぱりこれ、結婚式だよね?



