宝月邸に入ると、巨大な門が左に開いた。
「おかえりなさいませ、奥様。」
蓮太郎の執事、武田さんが迎えてくれた。
「おや、皆様お揃いで。
バチェロレッテパーティー、随分楽しまれたようで何よりです。
バチェラーパーティーも大はしゃぎだったようで。
まぁ、この屋敷ではしゃいだのは夜だけなのですが。
さぁ、皆様の婚約者やパートナーがお待ちですので、どうぞリビングへ。」
リビングのガラステーブルには、2リットルのペットボトルのジュースやお茶が並び、コップも大量にあった。
白いソファーや向かいの四角い椅子、長方形のテーブルの前のチェアやカフェのテラス席を模した椅子。
そのほとんどが男性陣で埋められていた。
私たちに気付いた蓮太郎とミツは、場所を空けるようにメンバー達に合図をする。
真くんがいないが、きっと麻紀ちゃんがそうしていたように、真くんがお手製の朝ごはんを作り、その片付けをしている、といったところだろう。
麻紀ちゃんが武田さんにキッチンの場所を聞いていた。
片付けついでに2人きりになってイチャつく算段か。
それすらもこの場ではネタにされることは、彼女の頭の中にあるだろうか。
そういうのは軽く受け流せるスキルを、彼女の彼氏の方が持っているから心配はないだろうけれど。
「メイ、楽しかった?」
「ええ、とっても。
蓮太郎のほうも楽しかったようで、何より。
皆さん、ウチの蓮太郎をおもてなししてくれてありがとう。」
「どういたしまして。」
双方のパーティーの動画を撮ってあると伺っております。
場所をシアタールームに移して、そちらの鑑賞会へと洒落込むのはいかがでしょう?」
「おお、いいね!
そっちの様子、気になるんだよな。
由紀が心理学講座してなかったか?大丈夫?」
「オレはハナがはしゃぎすぎて羽目外してないかが心配だ。
何せ、オレの大事な婚約者だからな。」
「言うねぇ、優!
婚約者持ちはいいよなぁ。」
シアタールームに移動して、木目調の壁と床、白い天井。
大きなスクリーンに、2つの大きなスピーカー。
2つのソファーは4〜5人掛けだ。
3人がギリギリ座れる長方形の椅子も3つあるので、そこも使える。
しかし、省スペース化のため、何人かがパートナーの膝に座っている。
恥ずかしいが、私もその1人だ。
「恥ずかしいんだけど!」
「いいじゃん、見せつけてやろうぜ?
何しろ夫婦だし。」
「いいぞもっとやれー!」
そう煽ったのは矢榛くんか新澤くんか。
まずは、私たちの番だ。
リムジン内での乾杯や、東京タワー、みなとみらいでの写真撮影の様子、ホテルの部屋での乾杯の様子や、アフタヌーンティーでのはしゃぎっぷりが映される。
「女子会そのまま、って感じだな。」
「えへへ、いい評価ありがとう!
女子会の延長になるように今回のパーティー、考えたんだよ!」
「途中でラウンジ移動して、本来やるはずだった奏者の代理で有海がピアノ弾いたりもしたんだよ!
堅正学園のピアノより、やっぱりいいピアノだから音が響いてるね!」
「有海はピアノの前に座ると別人格になるからな。
そのギャップがまた、いいんだよな。
割と有海はノクターン、アラベスク辺りはよく弾く。
本チャンが革命だ。
有海自身、高校の頃音楽の授業前によく気分を変えるために弾いてたらしい。」
「結構エネルギー要りそうな曲だよね!
左手、ものすごい動きしてたし。
終わったあと、ちょっとラウンジでミルクティーとケーキご馳走して、その後すぐ寝る、って言って速攻で寝たもん。」
ハナちゃんの言葉に、奈斗くんは怪訝そうに眉を寄せて、武田さんに何かを話しかけると、シアタールームから出ていった。
しばらくして、シアタールームに来たのは奈斗くんと武田さんのみ。
「……貧血だな。
腹痛もあるっぽいし。
……空き部屋で休ませてる。
ピアニストの割には体力あるからな、有海。
革命を含めた曲を立て続けに弾いても、ピンピンしてるんだ、普段ならな。
……無理するからだ。
まぁ、有海が入学する音大の講師でもあるピアニストの代打なら、張り切る気持ちも分かるけど。
まったく、打ち合わせと最初のリハーサル、明後日の午後だぜ?
フラフラなまま行くようだったらオレが止めるけどな。」
奈斗くん、なんでそこまで知ってるんだろう。
そして、ふと思い当たる。
有海ちゃん、そろそろ月イチのが来そう、とさらりと言っていた気がする。
……それか。
こういうときの女子同士の連帯は強い。
もう、しばらく月イチのとは縁遠くなる友佳ちゃんが察したらしい。
巾着ポーチを由紀ちゃんに託す。
彼女も、貧血と腹痛で察したようだった。
武田さんに何かを話しかけてからシアタールームを出て行った。
10分くらいで戻ってきた由紀ちゃん。
「イチャついてるみたいね。
麻紀ちゃんと真くん。
……まったく。」
「まぁ、好きにさせようぜ。
癒やしは必要だろうからな。
2人は、特に麻紀ちゃんはアフタヌーンティー用のデザートも手作りしてくれてたし。
アフタヌーンティーの差し入れしたい、と言ったのはオレだが、麻紀ちゃんの方から、差し入れするならいくつか手作りできないか?って提案されたんだよ。
そういうのも、立派なおもてなしだろ?
さて、オレたちはバカ騒ぎしてるだけだが、見てもらおうかな。」
映像は、男性側、バチェラーパーティーに切り替わった。
「おかえりなさいませ、奥様。」
蓮太郎の執事、武田さんが迎えてくれた。
「おや、皆様お揃いで。
バチェロレッテパーティー、随分楽しまれたようで何よりです。
バチェラーパーティーも大はしゃぎだったようで。
まぁ、この屋敷ではしゃいだのは夜だけなのですが。
さぁ、皆様の婚約者やパートナーがお待ちですので、どうぞリビングへ。」
リビングのガラステーブルには、2リットルのペットボトルのジュースやお茶が並び、コップも大量にあった。
白いソファーや向かいの四角い椅子、長方形のテーブルの前のチェアやカフェのテラス席を模した椅子。
そのほとんどが男性陣で埋められていた。
私たちに気付いた蓮太郎とミツは、場所を空けるようにメンバー達に合図をする。
真くんがいないが、きっと麻紀ちゃんがそうしていたように、真くんがお手製の朝ごはんを作り、その片付けをしている、といったところだろう。
麻紀ちゃんが武田さんにキッチンの場所を聞いていた。
片付けついでに2人きりになってイチャつく算段か。
それすらもこの場ではネタにされることは、彼女の頭の中にあるだろうか。
そういうのは軽く受け流せるスキルを、彼女の彼氏の方が持っているから心配はないだろうけれど。
「メイ、楽しかった?」
「ええ、とっても。
蓮太郎のほうも楽しかったようで、何より。
皆さん、ウチの蓮太郎をおもてなししてくれてありがとう。」
「どういたしまして。」
双方のパーティーの動画を撮ってあると伺っております。
場所をシアタールームに移して、そちらの鑑賞会へと洒落込むのはいかがでしょう?」
「おお、いいね!
そっちの様子、気になるんだよな。
由紀が心理学講座してなかったか?大丈夫?」
「オレはハナがはしゃぎすぎて羽目外してないかが心配だ。
何せ、オレの大事な婚約者だからな。」
「言うねぇ、優!
婚約者持ちはいいよなぁ。」
シアタールームに移動して、木目調の壁と床、白い天井。
大きなスクリーンに、2つの大きなスピーカー。
2つのソファーは4〜5人掛けだ。
3人がギリギリ座れる長方形の椅子も3つあるので、そこも使える。
しかし、省スペース化のため、何人かがパートナーの膝に座っている。
恥ずかしいが、私もその1人だ。
「恥ずかしいんだけど!」
「いいじゃん、見せつけてやろうぜ?
何しろ夫婦だし。」
「いいぞもっとやれー!」
そう煽ったのは矢榛くんか新澤くんか。
まずは、私たちの番だ。
リムジン内での乾杯や、東京タワー、みなとみらいでの写真撮影の様子、ホテルの部屋での乾杯の様子や、アフタヌーンティーでのはしゃぎっぷりが映される。
「女子会そのまま、って感じだな。」
「えへへ、いい評価ありがとう!
女子会の延長になるように今回のパーティー、考えたんだよ!」
「途中でラウンジ移動して、本来やるはずだった奏者の代理で有海がピアノ弾いたりもしたんだよ!
堅正学園のピアノより、やっぱりいいピアノだから音が響いてるね!」
「有海はピアノの前に座ると別人格になるからな。
そのギャップがまた、いいんだよな。
割と有海はノクターン、アラベスク辺りはよく弾く。
本チャンが革命だ。
有海自身、高校の頃音楽の授業前によく気分を変えるために弾いてたらしい。」
「結構エネルギー要りそうな曲だよね!
左手、ものすごい動きしてたし。
終わったあと、ちょっとラウンジでミルクティーとケーキご馳走して、その後すぐ寝る、って言って速攻で寝たもん。」
ハナちゃんの言葉に、奈斗くんは怪訝そうに眉を寄せて、武田さんに何かを話しかけると、シアタールームから出ていった。
しばらくして、シアタールームに来たのは奈斗くんと武田さんのみ。
「……貧血だな。
腹痛もあるっぽいし。
……空き部屋で休ませてる。
ピアニストの割には体力あるからな、有海。
革命を含めた曲を立て続けに弾いても、ピンピンしてるんだ、普段ならな。
……無理するからだ。
まぁ、有海が入学する音大の講師でもあるピアニストの代打なら、張り切る気持ちも分かるけど。
まったく、打ち合わせと最初のリハーサル、明後日の午後だぜ?
フラフラなまま行くようだったらオレが止めるけどな。」
奈斗くん、なんでそこまで知ってるんだろう。
そして、ふと思い当たる。
有海ちゃん、そろそろ月イチのが来そう、とさらりと言っていた気がする。
……それか。
こういうときの女子同士の連帯は強い。
もう、しばらく月イチのとは縁遠くなる友佳ちゃんが察したらしい。
巾着ポーチを由紀ちゃんに託す。
彼女も、貧血と腹痛で察したようだった。
武田さんに何かを話しかけてからシアタールームを出て行った。
10分くらいで戻ってきた由紀ちゃん。
「イチャついてるみたいね。
麻紀ちゃんと真くん。
……まったく。」
「まぁ、好きにさせようぜ。
癒やしは必要だろうからな。
2人は、特に麻紀ちゃんはアフタヌーンティー用のデザートも手作りしてくれてたし。
アフタヌーンティーの差し入れしたい、と言ったのはオレだが、麻紀ちゃんの方から、差し入れするならいくつか手作りできないか?って提案されたんだよ。
そういうのも、立派なおもてなしだろ?
さて、オレたちはバカ騒ぎしてるだけだが、見てもらおうかな。」
映像は、男性側、バチェラーパーティーに切り替わった。



