ボーダー

お風呂から上がって外に出ると、浴室横のラウンジスペースで退屈そうに、蓮太郎と御劔くんが待っていた。

蓮太郎は、私を見るなり手招きすると、抱き寄せて耳元で告げた。

「似合ってるじゃん。
脱がせやすそうで超好み。
夕飯終わって少ししたら、さっきの部屋な?
待ってる。
何なら今すぐ連れて行きたいくらいだけど、それはやめておく。」

まったく、そういうことしか頭にないのか、この婚約者は。
かく言う私も、さっきの1回では足りなかった。
会えなかった分、せめてあと1回は、と思っていた。

「……分かった。
後でね?
楽しみにしてる。」

私はそう言うと、あっさり身体は解放された。

ハナちゃんの方を横目で見ると、Vサインをしていた。

そういうハナちゃん本人も、御劔くんに何かを言われていたが。
着ているストロベリー柄のキャミソールワンピースは、谷間が見えている上に、胸下での切り替えかあるため胸が目立つ。
背中もほぼ空いているため、情欲をかきたてるのだろう。

ハナちゃんは、御劔くんから彼が着ていたパーカーを差し出され、しぶしぶといった様子で羽織っている。

というか、2人とも、Tシャツにスウェット、御劔くんに至ってはTシャツにジャージだ。
高校の体操着なのだろうか。

「武田さんに、女性陣が入浴されている間、殿方はシャワーでもいかがですかって言われたんだ。
場所聞いて、シャワー浴びてた。

昔はしょっちゅう、レンと2人でシャワー浴びてたりしたから、久しぶりにそれもいいかと思ってな。
レン本人は嫌がっていたがな、時間がないからオレがけしかけた。」

そりゃ、幼なじみだからそういうこともあるだろう。
でも、何だか想像がつかない。

「場所はオレが知ってる。
案内する。」

蓮太郎について行くと、リビングにある半円状のソファの先に、キッチンとダイニングがあった。
椅子を並べれば6人はゆうに座れる。
少人数でならパーティーも可能かもしれない。

武田さん自らが腕を奮ったのだろうか。

食事は洋食で、コース料理風になっており、どれも美味しかった。

「武田さん、とっても美味しいです!」

「こんな豪華な食事は、アメリカにいる間も片手で数えられるくらいだったから、新鮮よ。
何より、こんな豪華な食事を、こうして仲のいい人と、そして婚約者と囲めるのが幸せね。」

今まで、食事は1人寂しくとることが多かった。
独りに慣れてしまっていたから、数人でテーブルを囲むことに慣れない。
でも、数人でテーブルを囲むと会話も弾んで楽しいことに、今気付いた。

夕食の席で、いろいろな話を聞けた。
昔の学級裁判以降、蓮太郎と仲良くはなった。
しかし、蓮太郎の側は、御劔くんに少し苦手意識をもっており、ハナちゃんが上手く橋渡しをしていたということ。

御劔くんは、学校に行っている間に母親が出かけてしまい、家に入れないでいたところを、ハナちゃんの家に入れてもらったことがきっかけで彼女の優しさに触れ、好意を持ったこと。

ハナちゃんは私や蓮太郎カップルとは違い、仕事が安定してから結婚願望を持っていること。

何だか学校行事で一緒にいるみたいな時間の過ごし方が出来て楽しかった。

「そろそろ、いい時間だし、各々のカップルで時間過ごすことにしない?
荷物だけ移動させてさ。

武田、割と防音性高い部屋に案内してやってくれると嬉しい。」

「かしこまりました、旦那さま。」

ハナちゃんの部屋に寄って、荷物だけを持って蓮太郎が待つさっきの部屋に移動する。

私が部屋に入るなり、激しいキスの雨を降らせて来た。

既に私のシャツドレスのボタンは全て外され、ロングパンツも早々と脱がされている。

「……エロくて最高。
いい眺め。
こんなのプレゼントしてくれた幼なじみに感謝だな。

あと、ボディークリームの香りがいつもと違ってるのもいい。
さすがオレの幼なじみ。
さりげない気遣いできるの、ナイスだわ。

ねぇメイ、今日寝かせなくていいよね?
溜まってるの、空っぽになるまでさせて。」

「……んも。
なんてこと言うのよ!」

「……んー?
エッチで色っぽい婚約者のせいだよ?
それに、生理終わりでメイも欲求不満だったんだろ?」

なぜ、バレているんだろう。
そんなことは、もちろん彼の前では一言も口に出していない。

「メイ、世界で一番、愛してるよ。」

繋がった後に、一番イイところを刺激しながらそんな言葉を囁かれると、身体が疼いて仕方がない。

器用に手と舌で、少し元気がないのを復活させたりもした。

「っ……さすが婚約者。
ってかさ、いつの間にそんなテク覚えたの?
止まんなくなりそ。

色っぽい婚約者のおかげで、早々と復活したから、付き合ってね?」

4回目が終わるか終わらないかくらいのところで私の記憶は途切れた。