ボーダー

静かな部屋に、リップ音だけが響く。
唇の重なりはより深くなって、舌も捕まって。

「ん……っ」

久しぶりの婚約者とのキスは、私を昂ぶらせるには十分すぎるくらいだった。

「あっ……」

強く鎖骨付近を吸われた。
後で、鏡見ないとな。

「メイ、可愛い。
オレがあげたピアスも色っぽくて可愛いけど、
引っ掛けると痛いだろうから、外しな?
外したらオレに渡してくれればいい。
サイドテーブルに置いておく。」

そういえば、ピアス外すの忘れてた。
お言葉に甘えて、ピアスを外したあと、彼に渡す。

「オレ、メイの誕生石の選んじゃったけど、より婚約者が色っぽくなったから、これ選んでよかったな。」

そう言いながら、サイドテーブルに優しくピアスを置いてくれた彼。

こういうところが、蓮太郎の好きなところだ。

ピアスという懸案事項はなくなったので、蓮太郎に私から舌を絡める。

「煽るね、メイ。
もしかしなくてもさ、さっき一緒にいたオレの幼なじみに妬いた?」

すると、ブラウスは脱がされ、下着の上から膨らみを触られた。

ピク、と身体が反応する。

「当たり、かな?
幼なじみに妬く婚約者が可愛すぎて止まんね。
どうしてくれるの?メイ。」

スカートは傷ませたくないらしく、私が自分で脱いだ。
私が脱ぐ間、とっくに彼も服を脱いでいて、早々と下の膨らみを覆う布1枚だ。

「……こういうことも、したんだ?
華恵ちゃんと。」

「オレがほぼ一方的に、な?
アイツも、メイが将輝にされたのと同じ目に遭ったんだ。
その後、ミツが、オレとメイが今してるようなことをして、傷を癒やしてやったというから安心してた。
だけど実際には未遂だったらしいからな。

その当てつけとして。」

私は、ぎゅ、と彼を抱きしめた。
そして、おもむろに、彼の下着をゆっくり剥ぎ取って、すでに大きいサイズのを口に含んだ。
そのまま、刺激を続ける。

「こういうことは、されてないんでしょ?」

「メイ、やめっ……」

蓮太郎がこっちに行く前のホテルでは出来なかったことを、少し遅くなったが、今しているのだ。

やめろと言われても、そう簡単にやめるわけがない。
私も、蓮太郎が恋しくて仕方がなかった。

ほろ苦い彼の味を感じられて嬉しい気持ちはあるが、いかんせん慣れない。

「メイ、いい子だから、一旦離して?」

私もキツくなってきたので一旦離す。

すると、いきなり、私の口内で蓮太郎の舌が激しく暴れた。
身体は仰向けに倒されている。

彼の太い指が潤っている箇所に侵入し、蓮太郎の唇の熱は、いつの間にか脱がされて丸見えになっていた、膨らみの頂点に感じる。

「……口直し。
もう、婚約者がエッチで色っぽいから、準備万端だよ?」

私の手が、蓮太郎自身の熱に触れさせられた。
誘導したのは彼だ。

なるほど、確かに彼も準備万端なようだ。
すでに透明な液体が私の手に付着していることからもわかる。

一度言葉を切って、耳元で彼から囁かれた言葉に、顔が真っ赤になるのが分かった。

「メイのいいところも、準備できてるみたい。
いいよね?ヤキモチ焼きな婚約者さん。
婚約者さんにしか、こんな感じで欲情しないから。
安心して?」

蓮太郎が、私の頭を撫でるのが合図だ。
私から少し離れて、準備をする。

「……出来た。
お待たせ、メイ。
籍入れるまでは、ちゃんとするからね?
籍入れたら、その日からしないよ?

早く、3階の部屋の1つを子供部屋にしたい、ってさっきの映像見て思ったからさ。」

私からキスをしたのは、婚約者の言葉への肯定の印。

「メイもそう思ってくれてるなら、嬉しい。
まずはさ、会見の準備が初めての共同作業、になりそうだね?」

蓮太郎も、その意図に気付いてくれたようだ。
さすがは婚約者。

「メイ、愛してる。」

その言葉を貰うのは、アメリカの空港以来だ。それと共に、一気に彼の熱を感じた。

「やべぇ、メイも期待してた?
すぐ限界来そう。」

彼の熱を何度か感じた後、一瞬、谷間を強く吸われた。

「メイは、オレの婚約者。
そのシルシ。」

私の方から強く蓮太郎の唇を吸った。
それを離して、私の方も、空港で蓮太郎に言えなかった言葉を紡ぐ。

「世界で1番、蓮太郎が好きよ。
……いいえ、愛してるわ、蓮太郎。」

その言葉に、ひときわ彼の熱が膨れ上がった刹那、私と彼の身体の力が一気に抜けた。

「……不意打ちすぎ。
おかげでいい思いできた。
色っぽくて可愛い婚約者のおかげ。
ありがとう。
疲れたろ、ちょっと横になっときな。
身体冷やすとマズいから、布団掛けてな。」

その言葉の後、手早く処理を終えた蓮太郎。

彼の言葉に甘えさせてもらう。

20分くらい、横になっていただろうか。
元通り服を着ると、コンコン、とノックの音がした。
ふと蓮太郎を見ると、下着とズボンだけは履いているが、上は裸のままだ。

「メイちゃんがこっちにいるって、武田さんから聞いたの。
入っていいかな?」

声の主は、華恵ちゃんのようだ。